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情報技術の発展によりレジでの支払いはどう変わったのだろうか
電子マネー:電子的なデータのやり取りにより現金の代わりに決済ができるサービス
電子マネーの特徴として,日本銀行が発行する貨幣ではなく利用できる範囲も発行元である企業やサービス加盟店によって異なることが挙げられる.電子マネーにはプリペイドカード,ICカード,デビットカード,クレジットカードなどの種類が存在するが,例えば交通機関では交通系ICなどによる支払い,スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどではクレジットカードやQRコード決済などができ,企業やサービス加盟店によって使える電子マネーが異なっている.電子マネーは現金と異なり,小銭や紙幣を数えたり取り出したりする手間が省けるため時間短縮につながり,オンライン決済などで利用できる.ただ,使用できる店舗が限られていたり,店舗側では決済に必要な設備を用意するのにお金や時間がかかったりする.現在では利用が広まりさまざまな場所で使えるようになりつつある.
近年ではレジにスキャンする時間さえも必要ないレジ無し決済が登場するなどカメラ,センサなどとAIの連携,電子マネー決済の発達により利便性がますます高まっている.
情報技術の発展により働き方はどのように変化してきたのだろうか
近年セルフレジはさまざまな店舗で導入が進んでおり,レジ係の人材不足の解消や人件費の軽減,金額の誤りの低下などのメリットが挙げられる.セルフレジには二つの種類があり,スキャンは店員が行い,決済を自分で行うセミセルフレジとスキャンと決済を両方自分で行う完全セルフレジ(フルセルフレジ)がある.セミセルフレジは青果などのバーコードが付いていない商品を多く扱う店舗に,完全セルフレジは大半の製品にバーコードが多く付いている店舗に導入されている傾向がある.完全セルフレジは1人の店員が複数のレジの対応ができるメリットがあるが,利用者が慣れるまで使いにくいというデメリットも存在する.
スマート農業
農林水産省はIoTやAIを活用した農業である「スマート農業」を実現するために,「スマート農業の実現に向けた研究会」を設置し,検討・実験などを進めており,5つの方向性を示している.5つとは,超省力・大規模農業の実現,作物の能力を最大限に発揮,きつい作業・危険な作業からの解放,誰もが取り組みやすい農業の実現,消費者・需要スアに安心と信頼の提供である.2018年には複数の農業器具メーカーから自動運転トラクターが一般販売されるなど,情報技術の発展が農業分野で活用されて行っている.
ロボティクス
ロボットのセンサーやAI技術などの向上により,人間の支援をするロボットの開発が激化しており,介護ロボットや料理運送ロボットなどが登場するなど私たちの生活に深く関わっている.
情報技術の発展で生活はどのように変化してきたのだろうか
「いつでも,どこでも,何でも,誰でも」ネットワークにつながる「ユビキタスネットワーク社会」は2000年代前半から構想されてきたが,現在ではスマートフォンをはじめ洗濯機やプリンタにまでセンサやコンピュータが組み込まれ,さまざまなものが無線通信を介してインターネットに接続されるようになり,「モノのインターネット」つまりIoT(Internet of Things)というキーワードによって表現されるようになった.インターネットを介して家事を遠隔で行ったり,老祖父母などの体調確認などができたりするようになった.
データの収集と利用
さまざまな分野においてものがインターネットにつながることにより膨大な情報が収集できるようになり,それらを統計学や言語学などの科学的手法を用いることで多くのことがわかるようになった.このようにデータの相互の関係や知見を見出すことなどをデータマイニングという.例えばポイントカードの発行により購買記録や交通系ICカードによる行動履歴などのデータ分析収集でマーケティングに活かそうという取り組みが行われている.ただし,これらの情報収集は「情報セキュリティ」で学んだように匿名加工情報に加工した個人が特定できない情報である.
人工知能(AI:Artificial Intelligence)
コンピュータの性能の向上により,情報処理能力や計算力が飛躍的に上昇したため人工知能はさまざまな人間にしかできないと思われてきたことができるようになりつつある.例えば,画像認識,音声認識,気象災害の予測,自動運転,創作活動などである.最も一般的になってきているモデルとして,ニューラルネットワークが挙げられる.ニューラルネットワークとは人間の脳内をパソコン内で再現し,学んでいく方式のことでディープラーニングなどに用いられる.従来の学習方法と異なり,AIに多くのデータを読み込ませることで自動的に学ぶことが可能になった.現在AIは発展途上であるが,さまざまな場所で活用されていることはすでに知られている.例えば,警備会社の監視システムや自動返答チャットなどである.
ユニバーサルデザイン
社会生活を送る上で,身体的・心理的・そのほかのさまざまな理由によりさまざまな場面で困難を感じる人がいる.障がいのある人や高齢者,妊婦などにとってのバリアとなっているものを取り除こうという考えからスタートしたのがバリアフリーの考え方である.例えば,車いす利用者のために階段にスロープを取り付けたり,視覚障がいのある人のために点字ブロックや点字が用いられた看板を設置したりするなどである.また,障がいの有無や年齢,性別,人種などに関わらず,全ての人にとって生活しやすいような環境を実現させるユニバーサルデザインという考え方もある.例えば,シャンプーとリンスのボトルで持った時の感触を変えることにより目を閉じた状況でも区別がつくようにしている.現代社会においてたくさんの人が利用できるように施設,設備,機械を工夫して作ることが求められており,AIや情報技術の発達により,バリアフリーやユニバーサルデザインの環境が広がってきている.
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